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日本滞在一ヶ月目

さて、大使として着任してから一ヶ月になります。25年以上前に初めて駐在したときの日本と、今の日本の違いを比べるのも楽しみの一つです。初めての海外赴任で受けた日本の印象と、時を経て大使として戻ってきた今を、単純に比べることはできませんが、ずっと良い思い出として覚えているものが、新しい魅力的なものと融合されている今の東京を見ると嬉しく思います。

東京は、人口が4千万人近い大都市圏の中心に位置する活気に溢れた大都市です。斬新な建築物が多く、特に東京湾の周りで増えたように感じます。しかし、ロンドンと同様、少し歩けば、日本の豊かな歴史を感じさせるものをすぐ見つけることができます。

1月18日に天皇陛下に信任状を捧呈した際にも日本の深い歴史を再認識しました。モーニングスーツを身に纏い、馬車に乗って向かった皇居宮殿では、捧呈式が厳かに執り行われました。日本の天皇家は世界で最も古くから続く皇室です。

安倍総理が日本語を話す駐日大使を招いて主催される昼食会と、私の着任の時期が合い、総理に早速お目にかかることもできました。以降、大臣や政府高官を表敬訪問してきました。訪問時にも、日英二国間の間だけでなく、日本が昨年議長国を務めたG7や国連などの国際機関における日英協力も非常に重要であることを互いに確認しました。

大使館にとって企業をサポートすることも最優先事項の一つです。そのため、経団連や英国商工会議所でもスピーチを行わせて頂きました。複数の大手英国企業から経営トップの方々をお招きした大使館主催の朝食会では、各企業から日本での活動についてご紹介頂きました。また、原子力やフィンテックなど多岐に亘るセクターにおいてビジネスをサポートするため、数々のイベントを大使公邸にて開催しています。日本企業は英国のEU離脱に深く関心を寄せておられ、メイ首相の明確なスピーチは歓迎されました。

英国は大阪に総領事館がありますが、総領事館への訪問は、必ず着任した週にすると決めていました。早速、領事館の職員や大阪の実業界を牽引されている方々とお会いすることができました。韓国とほぼ同じ経済規模を誇る、関西は我々にとって重要な地域です。

そして、申し上げるまでもなく、日英二国間の関係は官僚や企業同士だけでなく、個人の繋がりの積み重ねで構築されています。私自身もまた、古い日本の友人との再会を、楽しんでいます。

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